人生短し走れよ私

人生のピークを過去に設定するにはまだ早いんじゃない?

私がいかになかやまきんに君さんを尊敬しているか

皆様、こんにちは。

未だに繁忙期が終わる気がしないのですが皆さんご健勝でしょうか。私はそろそろ色々と限界です。

突然ですが私はなかやまきんに君さんを尊敬しています。尊敬ランキング出会ったことない部門トップ5には入ります。でも芸人の一人でしょくらいの認識の方も多いと思うので、彼の魅力をまとめて皆さんに啓蒙したいと思います。

はじめに

彼は「パワー!」や「筋肉ルーレット」で有名なお笑い芸人です。詳細は下記参照です。

Wikipedia

ja.wikipedia.org

私は彼をめっちゃ尊敬しているので、繁忙期で心が折れそうなので心機一転頑張れるようにこの記事を書いています。弱小ブログで紹介しても大した影響はないかと思いますが、少しでも知ってくれると嬉しいですね。

今回3点に分けてご説明します。

  • あふれ出る努力の人
  • 頭の良さ
  • 素晴らしい行動力

あふれ出る努力の人

きんに君さんは一般的には芸人というカテゴリに属するかと思います。私はお笑いの世界をほとんど知らないのですが、私の属している業界とは真逆に近い世界じゃないのかなと思ってます。芸人さんだと武勇伝などたくさん聞こえてきます。

でも、きんに君さんのブログやYoutubeでの映像を見ると、こつこつ頑張っている印象がすごく伝わってきます。確かに芸人では一発屋なところなのかもしれない。でもボディビルへの挑戦や筋肉留学(彼はアメリカに留学しています)の話を聴く限り、凄まじい努力をしていることが伝わってきます。彼が筋肉留学を語る動画は留学の苦労が伝わり感動します。

www.youtube.com

動画内でも語られていますが、ハリウッドでのオーディションに出るためにまず語学学校でコツコツと勉強することができる。またボディビルのために減量ができる体型を維持できる。これは私もやっていること(前者は英語という観点、後者は趣味レベルですが)からそのキツさがよーくわかります。目標のために必要な手段を基礎から地道にやること、ただそれだけでも尊敬できる人です。

最近では上記のようにYoutubeでも活躍されていますが、動画編集だって恐らくやったことなかったでしょうし、最初は全く不慣れだったかと思います。でもしっかり見られる動画を作っているのは凄いの一言です。

頭の良さ

きんに君さんはYoutube観てみればわかる通り、非常に栄養やトレーニングについて詳しいです。ですが、知識それ自体は本でも読めばつきます。彼の凄いところはそれを一般人にもわかりやすく(時には自分の身体を使って)説明できるところです。難しいことを簡単に説明するのは想像以上に難しい。そういったことを一般人でも理解できるような内容構成や編集で語れるのが凄い。ブログの読者を惹きつける書き方や文章力もクレバーな頭の良さを感じられます。

また、彼は筋肉にかけての知識もさることながら、学業成績も凄いです。アメリカの2年制大学(コミカレ)を卒業しています。英語が苦手な中でコミカレとはいえ州内有力校をGPA3.34で1.5年で卒業は凄いです。アメリカのGPAは日本より相当辛くつく(のでアメリカでの成績は企業でも重視される)傾向にあり、成績もA、A-、B+、B、B-...と細かくつきます。A-で3.7みたいな感じです。その中でGPA4がMAXの状況で英語ゼロから始めて3.34は凄いです。平均B~B+はなかなか取れませんよ。

留学生的にはそれくらい取れて当たり前みたいなことも言われてしまうかもしれませんが、30代の芸人さんが英語力皆無からスタートして普通に取れる数字じゃないです。しかも専攻が運動生理学ということで、数学など非言語でごり押しできない分野であることを考慮すると非常に優秀だと思います。

素晴らしい行動力

筋肉留学の話をしましたが、そもそも英語がまったくできない人が海外に飛び込むという度胸はすごいです。しかも彼が留学している時期はちょうどブレイクしている時期。普通そのタイミングで留学できるのか。でも夢を追うために動くことができる。安住しない。浮き沈みの激しい業界においてそれがどれだけ凄いことか。

留学中もハリウッドのオーディションにもビデオ送ったり連絡を取ったり、自分から積極的に行動するんです。アメリカでは無名な自分を売り込むために、それも英語でやるのはやはり私も同様にインターン先を探していたので辛さが分かります。

おわりに

きんに君さんの凄いところが伝わっていれば幸いです。

私も一留学経験者で英語に苦労しましたし、行った先ではインターン先探しに四苦八苦し、趣味レベルですが筋トレもしています。私の苦労やキツさが彼の人生に重なって、本当に共感の嵐なわけです。私も彼のような文武両道な人間になりたい。というか一回はお会いしてこの想いを伝えたい。会えるくらいに偉くなりたいなあと思います。

 

アクチュアリー試験勉強法(KKT・会計)

お疲れ様です。アクチュアリーですが、先日無事研究会員になれました。まだ一科目しか受かっていませんが、一応卵になれてほっとしています。最近勉強法などの記事を更新していなかったので、リハビリがてらKKTの勉強法について軽く解説してまいります(需要あんのかこれ)。今回は会計です。

想定読者

私は会計士なので、それほど会計という科目に時間を割いていないです。そういう特殊な人間が受ける試験だとも思わないので、初めて会計や簿記に触れるような人を想定したいと思います。まあアクチュアリー試験に会計あるし、やらないとなあ程度の人たち向けの記事ですのでご安心ください。

会計士の方はテキスト軽く一回読んで、過去問10年分解いて適宜テキストに戻って記載を確認すればおっけーです。

はじめに

さあ勉強するぞといってもまずはどんな試験かを知らねばなりません。

KKTという科目は足切りがありまして、どんなに苦手でも会計で40%取らないと不合格になります。点数で言うと、配点が25点なので10点は取る必要があります。しかしながら、難易度のブレは経済や投資理論のそれより低いように感じますので、ここは60%以上しっかり取りに行くことをおすすめいたします。

きちんと対策すればそれくらいは取れるレベル感の難易度なのでご安心ください。また会計の諸概念の説明は初学者でもわかるように崩した説明にしているので、厳密には微妙に違うことをご了承ください。

簿記の勉強について

会計といって、一般の方が一番初めに想像するのが簿記かと思います。ただ、アクチュアリー試験に関して言うと簿記は知らなくても大丈夫です。後述しますが、テキストの設例が分かればなんとかなります。会計士試験のように仕訳を書かないと解けないような問題は多くなく、あってもテキストレベルなので特別勉強する必要はないかと思います。

ただ、会計という世界において言語となるのが複式簿記という仕組みなので、それだけ覚えておいてください。数学で写像を表すのに行列使うようなものです。

はじめのはじめ:テキストを買う

アクチュアリー会のサイトに行って会計の教科書を調べましょう。テキストは『財務会計講義』という本ですが、毎年のように何かしら更新があり版が新しくなるので、最新版を買うのをお勧めします。受験料より安いのでここはケチらないで、最新情報が反映されているものを使いましょう。

具体的な勉強法

基本的な流れ

前述しましたが、想定読者を完全初学者としているため、いきなり過去問はキツいと思われます。アクチュアリー試験は過去問ナンボの試験ですが、会計と経済は初学者の場合は教科書一読→過去問と教科書参照繰り返しが一番効率良いと思います。ここからは一読する際の注意点をまとめたうえで過去問の使い方を記します。

試験範囲の特定

教科書が手に入りましたら、まずは目次を見て、試験範囲になっていない部分に×つけときましょう。2019年の場合、連結会計以降は試験範囲ではないです(正直企業結合が試験範囲なら連結も試験範囲でいいのではとは思いますが)。

第1章から第4章まで

この教科書は大学の先生が書いていて講義にも使えると謳っている通り、基本的には会計の基本書と言って問題ないです。そのため、まずは基本概念から記載されています。今の会計士試験においてはこういった基本概念から問題が出ることが少ないのですが、アクチュアリー試験では割と出ます(筆者は試験対策としてはここの勉強を一番しました)。会計士の方は復習がてら読んどきましょう。

まったく会計の知識がない方は、素直に頭から読んでいきましょう。会計の意義や財務会計の機能、複式簿記の特徴が分からないと、その後の勉強がただの暗記になってしまい厳しいです。試験に出るという意味では割とまんべんなく出るため、まずは広く浅くへえこういう世界があんのねくらいで大丈夫です。

第1,2章については、簿記に触れたことがない人は特に複式簿記という概念だけはおさえておきましょう。あと誘導法棚卸法の違いや、クリーン・サープラス関係は割と大事なので理解しときましょう。

第3章は前半は読み物でも大丈夫です。もし過去問に出てれば見直す程度の温度感ですね。ただし、会計公準3つや一般原則はしっかり読みましょう。おそらく初学者は会計情報の質的特性辺りでよくわからなくなる人もいると思いますが、基本的に企業会計原則が古典的な会計原則で、概念フレームワークは会計のとらえ方の新しい考え方ってくらいの理解で大丈夫です。会計士試験では圧倒的に後者が問われますが、アクチュアリー試験は前者がよくでますね。私も忘れかけてたので細かいところは復習しました。

第4章は結構大事で、現金主義会計という家計簿的な会計と発生主義会計といういわゆる私たちが簿記で習う会計の違いが書かれてます。このあたりから設例が出始めるので、設例は解けるようにしておきましょう。とりあえずは発生主義会計という概念を知り、現金主義で帳簿をつけると色々不都合だということをおさえとけばOKです。資産の評価については、アクチュアリー試験を受ける方ならすんなり入ってくるかと思います。日本の会計では、資産の計上額は買った時の対価(取得原価)とこの金額なら売れるであろう金額(時価ないし公正価値)の双方を用いているので、それだけ知っときましょう。前者は買った企業がそのまま売る気のないもの(すなわちそれらを使って何かを生み出そうと考えているもの:建物や機械など)に適用され、後者はそのまま売ろうとするもの(商品や値上がり益を獲得するために取得した有価証券等)に適用されます。

第5章から第9章まで

第5章から第9章までは、基本的に資産サイドのお話になります。貸借対照表の左側ですね。この辺りは設例が解ければ大丈夫です。基本的に読んでいって教科書のどの部分が設例を解くのに必要なのかをおさえていきましょう。収益認識辺りは一部難しいこと書いてありますが、最近の改正論点ですし、出てもアクチュアリー試験の母集団だとみんな解けないので多分出ないと思います。また会計士試験受験生が親の仇のように恨んでいる特殊商品売買も過去問では私の見た限りでは出ていないので、そんな気にしなくていいかなと思います。

というか、上記の収益認識基準とかは問題として出すのが難しいので、いったん置いておきましょう。過去問見ると、結構出るところ決まっているという印象を持つと思います。減価償却とかは死ぬほど出ますが、売価還元法とか出ないです。

後はつまらない暗記ですが、無形固定資産の例示とかはおさえとくといいですね。アクチュアリー試験の文章正誤判定に使いやすいです。

第10章

ここは負債サイドのお話です。貸借対照表の右側です。この教科書の面白いところは、資産サイドは割とページ割いているのに負債と純資産にはさしてページ数割いていないことなんですよね。とりあえず負債って何だっけという話、引当金という会計特有の負債の話をおさえましょう。

あと唐突に税効果会計という概念が出てきます。こちら深追いすると沼にはまるので、軽く会計上の収益費用と国が認める益金損金って違うのね、その差額で法人税等の金額変わっちゃうから調整しないとね、くらいの理解で大丈夫です。過去問見る限り深追いしてもコスパ良くないので、繰延法資産負債法の意義を理解して設例解けるようにだけはしときましょう。

あとは社債周りの計算はまあまあ出るので頑張りましょう。慣れれば難しくないですが、利息法の償却が初学者には取っつきずらいと思います。新株予約付社債も唐突に出てきますが、社債にプラスして一定金額払って株式と交換する権利をくっつけたものです。会計士試験ではさすがに解けないと不味いですが、アクチュアリー試験で考えると余裕がある人はやっとく程度ですかね。

退職給付引当金の計算は、アクチュアリー試験の受験生はやっとくべきでしょうね。年金数理の計算結果の会計上の取り扱いなので、今後のためにも大事です。ただやはり沼にはまる可能性があるので、設例解ければOKです。資産除去債務も同様です。ぶっちゃけ会計士試験受験生もこの辺り苦手な人多いので、計算は難しくなければ解ける、文章正誤は正解できる程度の粒度で十分かと思われます。

第11章

ここは純資産のお話です。貸借対照表の右下です。会社の保有している資産がここに記載されます。相変わらず誤用の続く内部留保議論を正しく理解する一般教養として知っといて損はないですが、試験という意味ではやはり設例をおさえるのと、実質的増資形式的増資の違い、新株予約権ストック・オプション自己株式辺りをおさえときましょう。組織再編は沼エリアなので、深追いしなくても設例解ければ大丈夫です。とりあえず会社と会社を合体したり分離したりするときにはいったん時価でやるべきだよね、でもグループ内で取引するときに利益や損失とか出たらおかしいからその時はそうならないようにしようね、ってことが書いてあります(ほんとはもっと細かいのですが、ざっくり言うとそんな感じです)。分配可能額は出題実績こそあるもののパターンが多くてしんどいので記憶できる人は覚えておくレベル感ですかね。

第12章

ここは第1章から第4章に近い原則論的な話に戻ります。とりあえずおさえるのは会社法金商法で財務諸表の範囲が違うことです。正誤問題でよく出ます。リサイクリング(組替調整)も過去問では出ているのでおさえておきたいところですが、やや概念としては難しい部類に入る(クリーン・サープラス関係、資産負債アプローチやら包括利益やらが絡んでくる)ので、余裕のある人はその他有価証券の設例を見ておきましょう。

あとは、四半期特有の会計処理は計算をおさえましょう。それほど負担多くない割にはよく出ている印象です。四半期財務諸表というのは、上場企業等に3か月に一回は情報開示しろやというルールがあるので発行されるものです。企業としても3か月に一回の頻度でがっちり数値固めるのは大変(経理の気持ちになりましょう)なのと、季節変動が大きい企業は売上などが大きく変動する(ビール会社とかを考えてみましょう)ためその辺の事情を考慮して特例的な処理が設けられています。

ここまでで一応試験範囲は網羅したことになります。あとは過去問をガンガンやっていきましょう。

過去問の使い方

まあアクチュアリー試験の受験生には釈迦に説法な気もしますが、会計についても過去問至上主義で結構です。教科書一読したらさっさと過去問演習に移りましょう。

過去問は文章穴埋め、文章正誤問題2パターンと計算問題に大別されますが、まず文章穴埋めは難易度低いのでここは良い点を狙いましょう。文章正誤は最初の方(すべて選べ)の方がきついですがもう一方(4つの文章の正誤問題)は比較して難易度落ちるのでこちらは頑張りましょう。計算は設例レベルなので、教科書の設例ができれば問題ないです。

基本的に会計に関して時間をかけていると経済と投資理論で詰むので、会計のみやるのであれば30分-40分くらいですべて解き切る感じでしょうか。まず過去問解いてみて、穴埋めや正誤問題で間違えたところは教科書に戻って必ず前後の関連する部分も通読して知識の漏れをふさいでいきましょう。計算問題はどこが分かっていなくて間違えたのかを分析し、それを教科書に戻って埋める形になります。2回目は満点が取れるくらいの意気込みで復習をすると良いです。

おわりに

今回はKKTのうち会計の勉強法でした。KKTのうち会計は25点しか配点がないので勉強時間のバランスが大事です。早めに過去問演習をしてどの辺りが良く出るのかを感覚としてつかむと良いかと思います。最低でも10年くらいはやりましょうね(筆者は7年くらいしかやってないですが)。

ではでは。暇ができたら経済と投資理論も書きます。

勉強し続ける姿勢

本日もステイホームな皆さまお疲れ様です。在宅勤務も良し悪しありますが、想定より何とかなるなと思い始めております今日この頃です。今回は勉強に焦点を当てて考えたことを記します。

奇しくもこのブログは、というか私の人生は、米国交換留学、国家総合職、公認会計士試験、アクチュアリー試験、そしてIELTS及び英国MBAとなんだか試験系の内容が多くなってしまいました。当初予定ではそんなことになるとは思いもしませんでしたが、人生万事塞翁が馬ということで、その時々において最善手だと思えることを選択していったらこうなりました。

社会人が勉強する意義

継続的反復的な勉強

r-siesta823.hatenablog.com

以前こんな記事を書きましたが、正直公認会計士試験に受かったところで(修了考査があることはいったん置きますが)、業務に必要な勉強を除けば何とか食べてはいけるストーリーを描くことはできます。そんな人は監査法人にたくさんいるわけで、だからこそ上記の記事のようなことになるわけです。

しかし、この世の中の変化のスピードは年々早くなっています。VUCA(Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べた用語)という言葉ですらやや古くなっておりますが、まあコロナウィルスの流行からここまでを考えても、このように世の中が変動すると読み切っていた人はそう多くはないでしょう。著名な投資家であるウォーレン・バフェットですら、航空業界株でかなりの損失を出しました。

www.nikkei.com

まあ投資理論を勉強しているとここで損切り判断できる彼はすげえなと思うのですが、そしてもちろん緻密なポートフォリオを組んでいると考えられるため見た目よりダメージは少ないはずですが、それでもここまで飛行機が飛ばなくなる事象は想定が難しかったと考えます。

こうした環境において社会人が勉強する意義はどこにあるかと言えば、世の中についていくためということが浮かびます。AIの台頭とかそういうのもありますが、とにかくReplacementのスピードが激しい中で私たちの知識は急速に陳腐化します。

例えば我々のような士業は、基本的には法律の保護と知識の非対称性でご飯を食べています。会計士しか監査が許されていないからこそ競争から守られ、また会計士が会計に詳しいからこそクライアントは非監査業務を依頼するわけです。

しかし監査基準にしろ会計基準にしろ、既に私たちの受けた試験と内容は変更されています。例えば下記のようなKAM(監査上の主要な検討事項:Key Audit Matters)は試験範囲になっていませんでした。

jicpa.or.jp

こうした変化に適応できない会計士は要らないんです。なぜなら若くて最新の知識を持った新人が毎年1000人単位で誕生するからです。だからこそ士業はずっと勉強が必要なんです。

士業だと分かりやすいですが、このような現象は各業界で起きているはずです。テクノロジーの導入、古い慣習の撤廃、それこそ在宅勤務で一気に浸透したオンライン会議、そんな変化が世の中で腐るほど起きています。

期限と範囲の定めのない学習

上記のような環境において、社会人でもそれなりに勉強が必要ということをお分かりいただけたかと思います。しかしながら、学生時代の勉強と大きく違う点、それは期限と範囲がないということです。

学生時代の試験は例えば期末試験がいついつにあって範囲はここからここまで、という形でテスト日程と範囲が明確だったと思います。しかし社会人の上記のような勉強に期限はありません。また範囲もありません。各人が必要な知識を必要な期日でcatch upすることが求められます。それを決めるのは自分自身の判断となるため、学生時代より非常に主体的な姿勢が求められます。

世の中の変化に気づかずにいると、あっという間にゆでガエルという可能性すらあります。そもそも何を勉強すればいいのか、またそれはいつまでにやればいいのか、そういった今まで他者から与えられてきたものを自発的に見つけて学習するにはある程度の経験値が必要です。やったことがある人の方が少ないと思います。

世間一般の社会人はTOEICなどで英語学習している人が多くいるかと思います。特段何も思いませんが、これは勉強としては楽な部類に入ります。試験対策方法も確立されていますし試験日程も確定しています。したがって学生時代を思い出せばできます。問題はそうではないジャンルの学習です。そもそも何から始めれば良いのか、時間をかけて役に立つものなのか、その辺りから探り始めて長ければ10年スパンで時間を投入する学習を行っている社会人はどの程度いるのでしょうか。

個人的にはTOEICの意味は履歴書がきれいになることくらいしかないと思ってますが、今は本筋から外れるので置いておきます。要するに試験のような締め切りも範囲もない勉強が必要になってきている時代になってきているのに、それに対して受け身でいるのは危険ではないかという話です。

歳を取るということ

で、こうした期限も範囲もない勉強をできている人は誰かと申しますと、乳児から幼児の皆さんです。彼らの学習意欲は半端ないです。興味を持ったものへの取りつかれたような食いつきよう、あれは我々のような大人には難しいものであると思います。

一般的に年齢が上がっていくと私たちは今までの経験を判断のよりどころにします。近頃の若いもんは~というセリフが代表的ですね。自分の経験の外にあるものについて理解を放棄したからこそこういうセリフが出てきます。

こうなるとどうなるかというと、いわゆる使えないおっさんおばさんになります。近頃の若いもんは彼ら彼女らに対して表面的には愛想良く対応しつつ、内側では軽蔑します。学習しようとする姿勢がないということは俯瞰するとよくわかってしまいます。私の周りにも少なからずいます。えてしてそういう人はそこそこ偉い人なので、主体的に気づかない限り周りは教えてくれません。

私は、この自分の経験や価値観を絶対視して硬直的になってしまった人を、本当の意味で歳を取った人だと思っています。60になっても70になっても柔軟で若い人から学ぼうとする人は私の中では若い人だと思っています。

若年層がするべきこと

"若い人"でいるためにどうしたらいいのか、それは常に経験ゼロのことを学習することだと私は考えています。

例えば同年代の人間より会計についてはそこそこ詳しいです。しかし、ブロックチェーンについてはそれほど詳しくありません。私は趣味で筋トレなどしていますが、健康的な食事について詳しくないです。もっと身近な例で言うと、髪質に合ったケアの方法や美容師さんの方が詳しいですし、最近のアイドルの隆盛については私の友人の方が詳しいです。こうした周囲の状況について関心を持っていること、それがもたらす影響について思考を巡らせることで激しい変化にもある程度ついていける素地ができるのではないかと思っています。

それを実現するために、分からないことや知らないことについてどれだけ寛容になれるか、興味を持てるか、そしてそれを詳しい方から学べるかが重要だと思ってます。また私は一年ごとに着実に歳を重ねていくため、学習の先生は相対的に若い方が増えていくわけで、ここでどれだけ自分の陳腐化した経験を捨て去って教えを乞うことができるかが明暗を分けます。

私の経験

ここまで長々と一般論を書いてきましたが、私の経験談を書いて終わりにしたいと思います。2つありまして、1つは上記おっさん化していると実感したこと。もう1つはおっさん化しないように実践していることです。

おっさん化を実感した瞬間

上述した通り、私は英語というものと半ば10年ほど戦い続けています。大学受験英語から始まり、TOEFL、留学、ビジネス英会話、IELTS等々、ここまで苦しんでいる人もそうそういないかと思っています。

はっきり言って私は英語が苦手です。大学受験の東大模試の英語が17点だったことは10年前くらいですが明確に覚えてますし、初めてセンター試験の問題を解いたときは86点しか取れませんでした。しかし、その後の努力で何とか英語で留学できることになり、海外でインターンして全てAを取って帰国し、そしてビジネスでも英語をある程度使えたという経験をしてしまいました。

先日某英会話学校のカウンセラーと面談をしたのですが、そちらの英会話学校さんはかなり文法の正確性等に力を入れているところでして、曰く貴方の英会話力は文法がなっていないから基礎からやり直せとのことでした。その指摘はごもっともで、私はそれなりに意思疎通に困らない英語をそれなりに流暢に話せるものの、文法に関してはなおざりにしてきた側面がありました。

そこで私が感じたのが苛立ちでした。今までの英語への努力、そして経験を否定された気がしたからです。そうはいってもできているではないか。直観的にそう思いました。しかしこれが経験から判断してしまうおっさん化の兆候だったとすぐに気づきました。私の英語力をもう一段階上げるためには文法力だって必要ですし、何より長年のプロが指摘しているのでそれは事実なのです。IELTSのスコアもそれを如実に表しています。

客観的に見て私はアドバイスを聞いて真摯に勉強する必要があったのです。しかし、すぐに気づいたとはいえ、瞬間的にそれを否定してしまった自分に"そういう種類の"大人になってしまう兆候を感じました。これは良くない、もっと柔軟にならなければならないと再確認したエピソードとなりました。

私のしていること

もっと柔軟に世の中についていく、上記のような価値観を変えていくために私は人から勧められたことや教えてもらったことを一回素直に実践してみるということを行っています。勧められた本はとりあえず一読してみる。勧められた食べ物はとりあえず食べてみる。勧められたアイドルの曲はとりあえず聴いてみる。先入観なしでそれを行うことで、こうも世の中にはいろんな文化があるものだと実感しています。例えば煙草の煙にまみれたライブハウスに行ったこともあります。流れている曲はよくわかりませんでしたが、そういう世界もあるんだと知りました。パチンコも競馬もやりましたし、私の本棚には哲学書から漫画まで多様な種類の本が並んでいます。

さらに表題に戻りまして、私は色々な勉強をしています。ずっと勉強すること、今までの経験を連続的に破壊しながら新たな知識をつけていくこと、これが割とおっさん化を防ぐ術であると思っています。自身の価値観は絶対的ではなく常に相対化されて変化していくもの、自身の経験もその時点でそのリソースで行ってきたことであり絶対視できないことを、新たな勉強をすることで学べます。

まとめ

価値観の硬直は世の中の変化についていけなくなるから新しいことに挑戦してみよう、勉強は手段として有効だよって話でした。勉強は自分の無知と向き合うのでなかなかしんどいですが、そうすることで世の中の変化に向き合う心構えができるのではないでしょうか。

自分の得意なことを考えてみた

お疲れ様です。今週で関与している上場会社の監査が終わりまして一つ目の山を乗り越えたのでホッとしております。本日は次の被監査会社の労働時間を温存するため有給を取りましたので、比較的元気です。

リモートワークでの仕事にも慣れてきましたが、何が素晴らしいっていつでもプロテインが飲めることですね。残念なことは光熱費が有意に高くなったこととコーヒーが無料ではなくなったことです。

雑談はこの辺にして、まあこれからも雑談なんですが、よく就活なんかの質問で自己PRしてください的なのあるじゃないですか。昔は過去の経験と矛盾なくいい感じに結びつく外向きのこと話してたのですが、こと社会人になると結構真面目に向き合わないといけないことでして。というのも、自分の得意苦手を把握していないと困る場面がちょいちょいあります。振られた仕事をできます!って言えるかどうか難しい時があるので、ちょっと考えてみました。

結局自分という生き物は連続的な存在であって、得意なことや苦手なことは過去からの集積でそうなったということなんですね。ここから就活では自己分析しましょうって話になるわけです。それを踏まえて3つ考えてみました。

得意なこと

  1. リスクを取ることに躊躇がない
  2. 組織や個人の利害関係を俯瞰できる
  3. はったりをきかせられるし何とかできる

リスクを取ることに躊躇がない

私結構なリスクテイカーだと思うんですよね。普通国家総合職と長期留学並行する(なおかつその時英語力ゼロ試験勉強ゼロ)ことを普通決断できないと思うんです。でもそれが理論上不可能でないならまずはやってみる、そういう心意気はずっと持っていて、リスクを取るのは得意です。あとあれか、大学も普通はやめない。でもギャンブルは苦手です。

去年のいつだったか、グローバルの会議がありまして、ちょっとばかし英語ができる私は雑用係兼議事録係で参加してたんですね。2日間にわたる会議の後は飲めや歌えの宴会をしていたのですが、日本人は日本人で固まってるんです。

参加してる人たちは海外の偉い人ばかりで、一介のヒラ職員である私がそこに飛び込むのはなかなか度胸が要りましたが、2次会ならいいだろと一人で突っ込みました。英語そこまでできないのに。なかなかキツい時間を過ごしたのは事実でしたが、日本でも気軽に話せないようなレベルの方々とフランクに話せたのは良い経験でした。

まあ失敗もちょいちょいしますが、そこは次の得意なことがカバーするので大ケガしたことはないかなと思います。

組織や個人の利害関係を俯瞰できる

これのお陰で生きているといっても過言ではないですね。目の前の個人は、所属している組織は、また異動先の組織は何を考えて何を求めているのか。その辺りの嗅覚が多分人より冴えています。必要とされる情報収集も怠りません。結果としていい感じの関係を築くことができます。まああちらを立てればこちらが立たずで敵も多い自覚はしてますが、それも考慮したうえで現状の最善手を考えることができます。

今度異動になるのですが、それも色々と根回ししつつ異動先のニーズをつかみながらやってるので割とスムースでした。上記リスクも色々考えてやってるので、失敗した時のリカバリーも考えてやってます。そのため失敗してもダメージは最小限です。

俯瞰するためには情報量が必要ですし、常に気を配る必要もあります。この辺も頑張れば可能ですが、おそらくみんながやらないレベルでやってます。古い共有フォルダ見て昔の上長がどのチームのどのポジションで誰と働いていたのか、この組織のリーダーはどういった経歴を歩んできたのかを探ったりします。また雑談の中で周囲の人はどういう人から好かれていてどういう人から嫌われているのか、力関係はどうなっているのか、どんなプロジェクトに関わっているのか、どういう得意分野と苦手分野があるのかなどの情報を集めます。また上長たちの予定をつなぎ合わせて、ヒラには明かされていない会議やプロジェクトについてもできる限り知るようにします。すべては立ち回り方を考えるためです。

はったりをきかせられるし何とかできる

最後にもってきましたが、これが最大の得意技かもしれません。ある出来事がきっかけで緊張の神経が焼き切れたので、とにかくはったりをきかすのが上手くなりました。初めて関わる人にどう思わせるか、面接やプレゼンの時にどう印象付けるか、その辺で実力の2倍くらいは出せているのではないでしょうか。大学行っているときの種々の奨学金しかり、就活時の面接しかり、入社後の仕事獲得しかり、すべてこれで何とかしてます。会計士的に言えば、のれんを計上させるのが上手という感じです。とにかくやらせてもらうチャンスがないと実力があってもしょうがないので、そのチャンスを掴みにいくのに半生をかけてきました。そうでなければ行き止まりな人生だったのもありますが。

今までで一番この特技が私を救った場面は留学時のインターンシップの面接です。現地学生と同じ立場で(つまり日本人だからという下駄は履かせてもらえず)、しかも単位付きのかなり厳しい設定でした。しかも通らないと奨学金200万を返還しないといけないという、それはもう地獄のようなシチュエーション。私はこの時の面接をよーく覚えています。まず1回目は学部長面接。ここを通らないとそもそも履修が許可されません。想定問答集を作りつつ、後は上記2つの特技も絡めつつ自分がいかに留学先の看板を背負っても安心な学生かを話しました。かくして無事通過した私は2ndステージに進みます。次はインターン先で許可をもらう必要があるのです。私は2つ(州政府の某部門と官民共同運営のシンクタンク)を受験し、両方ともオファーをもらうことに成功しました。

面接ではこんなことを聞かれました。

「この部門では環境問題についての仕事をしているが、貴方はそういった問題についてのバックグラウンドはあるか」

「もしインターンすることになったら社会福祉の調査のサポートをしてもらうが、統計学労働経済学の知識はあるか」

私は環境問題について特段知見が深いわけでも、労働経済学を学んだ経験があるわけでもありません。しかしこういう質問に対してそれっぽいエビデンスを提示しながら回答するのは得意でして。

「環境については非常に関心があります。例えば日本での公害問題を学習し、経済の発展と環境破壊が結びついてしまう状況を知りました。そのためそれをどう両立するかについてゼミで話し合ったり発表したりしました」

→ウソはついていません。中学校の社会科で4大公害については学びましたし、授業で発言したこともあります。私はin universityとは言っていません。

統計学は大学で学んでいます。留学先の大学でも大学院の講義を履修しています。労働経済学についてもマクロ経済学で失業率やインフレ率について学習し、成績はAを取っています」

→これもウソはついていません。面接時に講義を履修していたのは事実です。結局Aを取っていますがこの時点で単位が取れているわけではないことを言ってないだけです。失業率やインフレ率も教科書に書いてあって試験で出たことは事実です。今覚えているかについては言及していません。

そんなこんなでオファーをもらい、結局シンクタンクインターンすることになり、無事奨学金が給付されたのでした。オファー後の安心感と言ったらもうなかなか経験できるものではないです。

打席に立ってしまえば後は根性で食らいつくだけです。死ぬ気で頑張れば何とかなるものです。不思議なことに何とかならないことはおそらく打席にすら立ててないので、頑張れば何とかなるんですね。あがいて生き残る力も他の人よりありそうです。

まとめ

得意なこと3選でした。振り返ると綱渡り人生よう生きてこれたなあと思いました。最近色々と辛いですが、特技活かして前向きにやっていきたいですね。蛇足ですが文章書いたり何かを説明するのも得意かもですね。コロナの影響で繁忙期も長くなりそうですが、体調気を付けて頑張りたいです。

強烈な平均への回帰の話

GWということは最繁忙期、私は緊急事態宣言関係なく仕事をしておりますが皆さまご健勝でしょうか。

繁忙期が心身ともに辛くて勉強など思ったことができないので、前々から少し言及していた話をしたいと思います。

私が就活時に取った戦略

前回こんな記事を書きました。

r-siesta823.hatenablog.com

ここで勝負する市場を考えよう的な話をしたのですが、私の就活時も同様のことを考えておりました。

具体的に言えば、私を相対的なパラメータで測った時、得意もしくはできることは論理的思考力や推察力、プレゼン力やはったり力、苦手もしくはできないことは高度な数学力、語学力や異文化理解力辺りになります。

ここで私が就活時に考えたことの一つとして、同期に対して比較優位を取れる業界に行こうということです。要するに会社の新卒という枠の中ではみ出せると多くのチャンスがもらえ、経験を積めます。その結果として、いわゆる経験格差を社内で作りやすくなるため、良い機会に恵まれる可能性が高まるという考えです。

戦コンや外銀では得意分野が重複するため、頭角を現すのは困難だと思いました。そのため、最終的に私の英語力でも十分に上位を取れる、またロジカルシンキングやプレゼン力で大きく差をつけられる業界を選びました。それが会計士業界だったというわけです。例えば会計士とコンサルの英語力には圧倒的差があります。私がコンサルでグローバル案件に携わるのはライバルが多すぎて無理でしょう。しかし会計士業界なら簡単です。なぜなら英語が私レベルのスタッフが多くないからです。現に英語系の仕事は何かしらずっとやってますし、雑用係とはいえグローバルレベルのミーティングに参加できたりもしています。こういうチャンスって周囲からとんがっていないと回ってこないので、自分の周りができないことをできるということはとても大事です。まあ需要と供給のお話もあるので、そちらも考えないといけないのですが。その辺りはまた別に話します。

平均への吸引力

まあそんな感じで、考えた通り、周囲よりいくつかとんがった能力を持って今業務についているわけですが、ここからさらに自分の能力を伸ばそうとする際、この環境があだになると気付きました。

よく考えると自分が平均より上という状況はある種の安心感を生み出してしまうわけで。今のままで別に良くね?って思うわけです。会計士業界の人たちって、全員とは言いませんが、試験に受かったので一服してしまって生きるか死ぬかの戦いをする戦闘民族は多くありません。別にup or outの世界でもないですから、私の想定するプロフェッショナルファームとは時間軸が違いました。ただでさえ仕事で忙しいのに、これ以上の成長を望んで努力するのは結構根性が要ります。

また、そういう環境で周囲の人間と切磋琢磨し能力を高めあうなんて夢のまた夢、何ならなんでそんなに頑張ってんの?っていう世界観になります。このような環境に置かれると、内外で能力を高めることに対して抵抗力が生じます。

やはり環境は大事

まとめると、いかにストイックな人間でも自身が組織の中で上位にいてかつ組織の人間からプレッシャーがない状況で頑張るのは大変という話でした。どこかのビジネス誌で、従業員のレベルは新卒入社時にばらつきがあるものの、数年後には平均値へ収束するという記事を読みましたが、それを実感している次第です。

周りよりできない非常に厳しい環境でこそ、人間は本腰を入れます。留学時代がそうでした。また、常にトップを脅かされる状況の時、強烈な緊張感で頑張れます。常に特待生を維持しなければならなかった大学時代がそうでした。今はそのどちらでもないです。したがって、アクチュアリーなり英語なり、頑張らなくても生きていけてしまうんです。

何とか今まで身につけたストイックさで努力を続けているわけですが、モチベートしてくれる同期なんかいませんし、なんなら気味悪がられますからね。正直くっそしんどいです。まあ現状の計画を完全に理解して応援してくれる人物なんてゼミの教授と弟くらいですがCPA、CERA、MBAを数年でコンプするのは頭がおかしいと自分でも思う)。

自分が平均値から離れるのも良し悪しあるので気を付けようなという記事でした。明日からの怒涛の仕事も捌いて無事繁忙期終わりたいですね。

英語力は武器にはなり得ないという話

おつかれさまです。繁忙期開始+コロナのせいで土日は死んだように寝ておりますが、皆さんお元気でしょうか。

外出自粛も続き、また仕事で疲れてもいるので今日もまた繁忙期ながら記事を書いております。疲労感が抜けないので今回はさっくりです。

語学力を武器にしたいです!

よくあるお話で、語学力を武器に○○って耳にします。

外資系勤めのエリートになりたい、そのために語学力を磨かなくてはいけないなんていう声もよく伺います。ええ、間違ってはいません。でもはっきり断言して英語力始め、母語以外の語学力は我々日本人にとって武器(バフ)ではなく枷(デバフ)です。

日本語環境でできることしかできない

日本語で論理的に考えられない人が英語だったら論理的に考えられるのでしょうか。言語的にロジカルシンキングに向いてるって話はありますが、基本的に人間は母語でできること以上のことを第二言語他ではできません。したがって、ビジネスにおける戦闘力のようなものを数値化できるとして、例えば日本語環境で100の人は英語環境だと間違いなく100以下になります。これが120とかにはなりえません。明らかに数値は下がります。文章読むスピード、部下や上司の機微を知ること、指示出しから何から能力は確実に落ちます。

ここで英語力がある人とない人ではその能力の低下具合が変わります。

英語力が高い人は100の戦闘力が95くらいまで下がるかもしれませんが、それほど不自由せず日本語に近いレベル感で仕事ができるでしょう。逆に英語力が低い人は戦闘力がかなり落ちます。場合によっては仕事にならないかもしれません。英文メール書くスピードや英文資料の読解力、プレゼンテーションのレベルなど想像してもらえると、パフォーマンスの違いが発生することは明らかです。

したがって、語学力は1を決して超えない係数として我々に影響を及ぼします。1に近ければ近いほど母語と同様の能力を発揮できるという観点で、我々は語学力を向上させるインセンティブが出てくるわけです。

どこで戦いますか

というわけで語学力は枷にしかならないわけですが、ここで自分の競合がどういう性質の人か、は知っておく必要があります。

なぜなら我々は日本語Nativeであり、日本語以外の環境においてこちらが逆に相対的な武器(バフ)になりえるからです。邦人を相手にするのであれば、日本語が扱えることは非常に強力な戦闘力upの材料です。これが英語しか必要でないような職場であれば、日本語は武器になりません。

日本語環境でのデフォが英語環境ではデフォにならないので、こうした事態が生じ得ます。そのため、どういうフィールドで戦うかを知ることは重要です。この日本語という武器が英語という枷を超えるとき、貴方は英語圏の同僚を上回る価値を発揮することができます。したがって、英語力の向上させる目安は戦う場所によって変化します。世界で働くといっても日本語バフが強いフィールドで戦う(日本人デスクとか)のか、英語デバフが強いフィールドで戦う(日本人一人だけで新規市場開拓とか)によってレベル感がまったく違います。

また世界的に英語ができない=無能と思われるリスクも多分にあるため、そういった点からも考えることが重要です。

まとめ

語学力を武器に○○したいという表現は、暗黙のうちに競合を日本人に限定しています。しかし、語学力を必要とするというか上のような表現をする人たちが望むキャリアの競合ははっきり言って全世界になります。それを踏まえると、語学力は枷にしかなりえません。他言語という枷をどれくらい軽くできるのかを考えるのはもちろん、母語でできる仕事の領域を増やすことと日本語という他にはない武器を活かせるのかも視野に入れて考えると良いのかなと思います。

私は英語すっごい苦手で、ようやくビジネスでも何とか使えるようになったくらいなので、係数0.6くらいでしょうか。何をするにも日本語の倍近い時間はかかるかと思います。あいにく私の場合は日本語できることが何の意味もなさなそうなエリアであるため、係数0.95くらいまで高めたいですね。

今回はこの辺で。

最近の色々な話

おつかれさまです。最近は在宅勤務が続き腰が死にそうですが、皆さまご健勝でしょうか。まだ決算が締まらないので若干余裕がありますが、コロナの影響で日ごろより早く仕事もバタついてまいりました。本日も繁忙期の気分転換がてら、なんか色々書きます。

最近の会計周りのお話

会計士っぽいことを書くと、有価証券報告書の提出延期の検討やコロナの影響によると考えられる減損処理の見積りに関するニュースがありましたね。

前者については会社法株主総会辺りをどうにかしてくれないとあまり意味がないって話があったり、そもそもコロナの影響はほとんどの会社で後発事象で注記がなされるはずなので、今回の3月末決算の数値が意思決定に有用かどうか微妙なところがあったり、今期の決算数値の意味は日ごろより小さいのではないかなあと個人的には思います。上場会社かつ12月・3月決算の会社は6月末に四半期レビューですが、そっちの方がよほど重要ではないかと。でも監査水準はレビューレベルに落ちるので、本当にそれでいいのかなあとは思います。でもとりあえず年度監査はしないといけないので、繁忙期は普通にやってきてますし、ゆっくりな日曜日は今日が最後ですね。

上の記事はもしかしたら有料記事かもしれませんが、気になった人は調べてみてください。

最近の生活の話

こんな記事を書いたのはもう1か月前ですか。ストイックという言葉がこれほど似合う生活はそうないのではないかと自負できる生活を送っております。

そもそも仕事に全力を尽くし、IELTS7.5を取得できるだけの英語力をつけるための努力を怠らず、アクチュアリー試験3科目の勉強を並行しながら金策に走るというプラン自体が無茶苦茶なんですよね。健康維持のために筋トレや有酸素もやって、読書等もしているので、なんかもうわけわからない生活を送っております。正直自分でもなぜ生活が回っているのかよくわかりません。

在宅勤務で助かっているのが、コアタイムなしのフレックスになったことですかね。生活をリズムを自分である程度コントロールできるようになりました。

平日というか仕事する日は7時に起き、8時に仕事始め、途中昼休み挟んで21時くらいまで仕事して、それから数学、英語、運動をします。大体0時くらいに倒れこむように就寝し、また7時に起きます。生活に困らない社会人が業務に必要ない勉強を生活に組み込むときに要求されるのは狂気です。

また予算と栄養価のバランスを熟慮した結果、主食は卵かけご飯とちくわが採用されました。ヨーグルトやドライフルーツなども食べていますが、飽食からはかけ離れたものを食べています。お陰様で健康体ですが体重が50kg台まで落ちました。みんなは真似しちゃだめだぞ。

とち狂った生活をしておりますが、昨日の自分と最低でも引き分けることを目標に日々を過ごしております。なんで自分と比べるかって? こんな生活している人間が周囲に一人もいないからです。それに伴って強い下方圧力も働いておりますが、それはまた別の機会にでもお話しましょう。

最近考えていること

お時間なければここだけお読みください。

今の生活は死ぬほど辛いけど皆を勇気づけるヒーローになるため折れないし負けない。

特撮ヒーローになりたいって今でも思ってる話

さて日曜日の朝と言えば特撮ヒーローものですね。今年は令和初の戦隊ヒーローでキラメイジャーという作品が放映されています。

まだ序盤なので作品へのコメントは控えますが、形態としては割と好きな部類です。

ヒーローといえば、随分昔にこんな記事を書きました。

留学中の記事は全般的にくらったい記事が多いのですが、こちらも満たされない何かに振り回される幼稚な自分が思いの淵を吐き出していて、なんだか懐かしいなあと思いました。

実はまだ私はヒーローになることを諦めてはいません。

OB訪問の話

話は変わりますが、最近OB訪問を受けることがよくありまして。一応私は色々やってきていた(長期留学、国家公務員総合職、外資就活、公認会計士試験、アクチュアリー試験)ので、他の人より「ハッシュタグ」多めな人間なんですよね。私は大学のキャリアセンターとか大嫌いなので、そういう公式ルートからはこないのですが、主体性のある学生は何らかの方法で私に連絡してきます。

私もコーチングには非常に関心があるため、よほど仕事が切羽詰まっていない限りOB訪問は受けることにしています。学生たちのお話からこちらも学ぶことが多いです。

大体学生さんたちは、「会計士目指してるんですけどどんな事すればよいですか」とか「留学に関心あるんですが、どんな経験が積めますか」みたいな質問を引っ提げてやってきます。

私は大体いつもこう訊き返します。「なぜそれを志した(進路として考えた)のですか」と。ソクラテス的というか、ヘーゲル的というか、私は答えのない議論が好きなので、こんな風に学生さんたちの深層で考えていることを知ろうとします。

大体の学生さんたちは虚を突かれた顔をします。何か具体的な「答え」を知ろうとして会いに来た、なんか色々やっている先輩がいきなり逆質問をしてくるのですからその気持ちはわかります。私は続けて、「何かこれといった答えが欲しいなら、別の先輩かキャリアセンターにでも聞きにいってね。私は貴方の目的を考えるお手伝いがしたいんだ」と言います。大体この辺で美味しいものが出てくるので(私は学生時代してもらったように、OB訪問の時にはどんなにお金がなくても美味しいものをご馳走します)、一回ご飯を挟んでお話に戻ります。

あとはお話を聴くことに徹します。たまに質問も入れますが、彼ら彼女らが考えていることが少しでも深まるといいなあと思って数時間を過ごします。こんな感じの先輩はあまりいないのか、割と満足度が高いようで、最近は口コミで縁もゆかりもない人から連絡が来たりするから面白い。知り合いに○○目指してる人いるんで紹介したいんですけど連絡先教えても良いですか、って結構来る。

失敗ばかりの私の人生もそれほど無駄ではなかった

そんなこともありまして、私はなかなか人生迷走していましたが、結構たくさんの後輩から感謝のご連絡が来ることも多くあり、色々経験しといて良かったなと思うようになりました。

で最初のお話に戻るんですが、失敗や挫折に負けないことから勇気を与えることってできるんだなと。それは私の考えるヒーローだなと。

最近の私だけを知っている人はなんと輝かしいキャリアを歩んできたのかみたいな空気になりがちですが、冷静に考えて私は3つの大学を6年かけてようやく卒業して、会計士試験に1年かけたので同期から3年遅れをとっているアラサーおっさんであり、大学受験も失敗して、留学でも成績こそとっているものの精神を病み、就活では第一志望の企業には行けず、結局学部での勉強が活かされない職業に就いています。そして常人には理解しがたい理由からアクチュアリー試験MBAと修了考査と仕事を並行する狂った生活をしているわけです。

でも私とお話して、未来が明るくなりました、勇気がわきました、元気が出てきましたって言ってくれる人も大勢います。それは私が失敗や挫折の苦しみを良く分かっているからかなと最近感じます。

まだ力が足りないので世界を守るヒーローにはなれないかもしれないけれども、ローカルな世界で数人救うヒーローにはなれそうだと思いました。上記記事は4年前の私が書いています。丁度高校の同期は就職活動していて、留学も終盤で精神的にかなりきつかった記憶があります。こうした経験もなにかの役に立つんだなと思うとともに、もっと多くの人を勇気づけるべく挑戦し続ける、負けないで踏ん張ることが大事なんだなと今の学生さんたちと話して感じました。

だらだら書きましたが、総括すると、今の生活は死ぬほど辛いけど皆を勇気づけるヒーローになるため負けないということです。腹を決めてやるだけさ、意味は後からついてくる、そう4年前の私にメッセージを残して筆をおきたいと思います。