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H30年公認会計士試験答案開示結果(監査論)

こんにちは。今回は会計士論文式試験の監査論について、開示結果を分析していきたいと思います。

 全体の概要については以下の記事をご覧頂ければと思います。

監査論の素点等について

まずは開示成績についてまとめます。

第一問

素点:18/50

得点比率:27.75

偏差値:55.5

第二問

素点:22/50

得点比率:32.8

偏差値:65.6

合計

素点:40/100

得点比率=偏差値:60.55

第一問の素点がやや低いですが、理論問題はあまり得意ではないので想定範囲といった感じです。第二問の素点に対する得点比率がかなり高く感じたので、事例系の問題はあまり解けていないのではと思います。次に答案と照らしながら分析してみます。

第一問

開示答案はこちらになります。

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とりあえず感想としては、問題数と記述量が多かったなという感じです。監基報を引用すればそれなりに骨格が作れそうな問題っぽいのですが、それを引く時間がないという意味で、その場での判断が重要な気がしました。予備校の解答と比較すると、問題1は二重責任の原則と経営者が注記を検討する義務があること辺りに点が来ている気がします。問題2に関しては、方向性は合っているものの、有効性についての記述が甘いかと思いました。

問題3は完全に外してますね。ここはゼロないし1点くらいしかもらえていないでしょう。一方で問題4はそこそこ的を得た解答ができています。問題5は当時よくわからなかったので適当に作文した記憶があります。案の定ズレた解答になっていますね。

総じて時間がなくて、文章をこねこねした感じになりました。基本的に事例問題の方が得意な傾向にあったので、それほどここに時間を投入していないことも原因として挙げられます。

素点が18点なので、問題4でそこそこ稼いだものの、問題3と5はほぼ0点、それ以外で半分弱くらいの点数くらいではないかと予想します。このレベルでも科目合格程度の得点比率が取れているので、やはり母集団のレベルはそれほど高くはないと想定できますね。

第二問

開示答案はこちらになります。

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第二問は事例形式の問題で、不正と棚卸立会辺りが問われています。問題1は不正の定義と不正対応手続を解答しましたが、予備校解答では不正の兆候を識別した場合のみが書かれていますね。無駄に字数を重ねた気がしますが、大筋ではズレた解答をしてないように思えます。問題2については、答案作成時に行数が多くて何書いたらいいか分からないなあと思った記憶があります。予備校解答はきれいにまとまっていますが、これも大筋では外していないので、そこそこ点が来ているのではないでしょうか。

問題3に関しては、伝達の項について大きな勘違いをしていますね笑。まあ振り返れば経営者と監査役への伝達だとは思うのですが、受験時はそれほど頭回りませんでした。重要性もウソは書かないで置きにいった解答となってます。未発見の虚偽表示についても他の勘定科目への不正についての言及が足りませんね。問題4は重要性の判断のところは記述が甘いですが、是正措置の部分はそこそこ書けてますね。

素点が22点なので、問題1,2,4はそれなりに点がきていて問題3はあまり点がきていない感じでしょうか。反面得点比率はまあま高いので、事例が苦手な受験生が多かったか第一問で時間をかけすぎてしまった方が多かったと予想できます。

監査論まとめ

全体の偏差値は60.55で、答練や模試の成績と比較してもこんなものかなといった感じです。監査論と企業法はボラティリティが大きい科目だったので、上手くいった時の偏差値がこれくらいでした。それにしても素点40点でも60を超えてくるのは驚きです。よく予備校の先生が母集団のレベルが高くないとおっしゃっていましたが、それはその通りだと感じました。この精度でも余裕で科目合格を超えた成績が取れるので、参考にして頂けると嬉しいです。今回は以上となります。