人生短し走れよ私

人生のピークを過去に設定するにはまだ早いんじゃない?

グループディスカッション攻略法(2)

需要があるのかわかりませんが、今回もオレ流GD攻略法を記事にしていきたいと思います。前回の記事はこちらを参照してください。

さて前回はGD前に既に戦いは始まっている的なことを書きましたが、今回は議論中はどうしたらいいんだよという疑問に応えていければと思います。

GD中の立ち振る舞い

もう一度強調しておくことですが、GDの難しさの一つは、思考力や基礎知識が未知数の学生が初対面でいきなり議論をすることにあります。前回のGD前の立ち振る舞いも、基本的な意図としては、相手のことを良く知ることにありました。GDが開始された後も、基本的によくわからない人と議論することを前提に立ち振る舞いを考えていく必要があります。大体45分くらいのGDを想定して、考えていきましょう。なおGDには課題解決型や何か一つのことについて議論を深めるものなどありますが、ここでは課題解決系のGDを想定します。

開始5~10分くらいにすること

GD開始時のやることはそんなに複雑ではありません。議論全体の方向性を定めて時間配分を確認。求められているゴールと言葉の定義などを皆で共有していくことが重要です。

役割分担は緩やかに。ただしタイムキーパーくらいは決めるのも良いかもね

まずは役割分担というのはあまりおすすめしません。なぜかというと、ファシリテーターやる人が上手くひっぱれないとGDが崩壊するからです。いつものゼミとかなら、気心知れた人たちでの議論になるため、大体誰がリーダーに向いているか分かると思います。しかしGDでは、頼りになる情報はその人の自己申告のみになります。目立たないと切られる病の罹患者は、まず司会なりリーダーなりに立候補したがるので、明確に役割分担をしてしまうのはややリスキーだと思います。あくまで緩やかに役割分担をしておいて、臨機応変に対応できるようにしておいた方が安全です。

また、よくも悪くもリーダーで議論の質が変わるため、自分がリーダーになってしまうのは大いにありな戦略です。なにせGD参加者の中で自分の力量だけは誰よりも知っていますし。この場合も立候補して明確に決めるというよりは、始めの口火を切るだけで大丈夫です。一言目を発するだけで大体議論の主導権を握れます。私も8割方のGDでファシリテーター役を担当していました。

でも主に時間を確認する役割の人は決めてしまうのも良いと思います。時間内に議論がまとまらないことだけは避けたいので、時間を意識する人はいた方が良いです。私は腕時計を机の真ん中において、皆で確認できるようにしていました。

某有名日系企業のGDでは、時間配分と議論の収束具合についての指摘を受けたので、タイムキーパーの有無に関わらず時間意識をしっかりもちましょう。

前提を整理し定義を共有、議論の方向性を定めよう

この辺は様々なGD対策で言われていることですが、一応説明しておきます。議論の初期段階では、皆の認識のすり合わせと議論の枠組み作りをしましょう。具体例を挙げて考えてみましょう。某外資系企業で「女性の社会進出を促進させる方法」についてのGDがありました。この時私が曖昧だと感じた点は、

  • そもそも社会進出とは何か、何を以て計測するのか
  • 社会進出を促進する意味は何?ゴールはどこ?
  • 地域はどこか(国はどこか・都市部か地方かなど)
  • 対象は誰か(ビジネスパーソン?主婦?それとも高齢者?)
  • 実施主体はどこか(政府?企業?NPONGO?)
  • タイムスパンはどの程度か(短期的手法?長期的手法?)

まあパッとこれくらいは思いつきました。こういうことが曖昧なまま議論していると、どうしても議論のまとまりがなくなってしまいます。例えばある人は政府の政策を前提に意見を言っていたのに、別の人は企業の女性への支援策について考えているなんてことが容易に起こり得ます。またゴール設定とタイムスパンも事前に共有しておかないと、いつまでにどれだけの成果が出せるのか定量的な評価が難しくなります。議題によって曖昧な点は異なりますが、初対面の学生同士が同じ認識でいることはほとんどあり得ないため、必ず行っておくことを強くお勧めします。

このように議論の前提をすり合わせることによって、おおよそ議論の方向性も定まります。大体の枠組みとしては、現状分析→問題の構造化とボトルネックの推定→打ち手考察→打ち手の効果の推定→まとめという順序で議論が進んでいくと思われます。現状分析の部分で認識のすり合わせが必要です。開始5~10分くらいで枠組みの打ち出しまで終わらせると比較的好スタートを切れていると思います。

字数も多くなってきたので、続きはまた次回に回します。大体1200~1500文字をひとつの目安としているのですが、読み手からするとどう感じられるのでしょうか。