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国家総合職経済区分合格への戦略(人文科学)

今回は人文科学の対策を考えていきたいと思います。国家総合職の場合、人文科学として、世界史、日本史、思想、地理の中から3~4問程度出題されます。難易度としてはセンター試験レベルか少しだけ難しいかといったところでしょう。国家総合職といえどもそこまで難しい問題は出題されません。

目標点数:2/4 or 3/4

一般知識の分野では、何を優先して勉強するかということが非常に大切になります。国家総合職は教養試験が全問必答なため、すべての科目をまんべんなくやるのはあまり現実的ではありません。そのうえ、一般知識はひとつの分野から1問出るか出ないかなので、もし出題がなければ勉強した意味がなくなります。それを踏まえて、もし大学受験で使用した科目があるならば、そちらを先に勉強してしまいましょう。基礎知識があるため、思い出せればすぐに解けるようになるはずです。

もし私立理系で大学受験をした方など、こちらの分野に全く触れたことのない方は、思想→世界史→日本史or地理の順に勉強することを勧めます。思想と世界史はほぼ毎年出題があるため先に対策をしましょう。そして思想は世界史より範囲が狭いため、思想から勉強するのが一番費用対効果が高いはずです。

便宜上目標点数も書きましたが、正直一般知識は他の分野との兼ね合いで全体の目標点数を決めた方が良いと思います。根っからの理系の人は人文科学で点を取りにいかずに自然科学で稼いだ方が絶対に良いです。それでは具体的な対策に移りましょう。

具体的な対策

まず前提として、私は国公立理系で大学受験をしています。高校時代に人文科学分野で学習したのは思想で、ほかの科目について予備知識はありません。また時間の関係で日本史と地理は勉強せずに終わりました。なのでここでは、思想と世界史の勉強法について書きます。

思想の勉強法

まず思想は非常に点数を稼ぎやすい分野です。ちょっと対策をするだけで1点を確保できます。勉強法としては、まずは倫理のセンター試験対策本を使います。このような薄い参考書をまず読みましょう。

解決! センター倫理[改訂第2版]

解決! センター倫理[改訂第2版]

 

教科書がある方はそれでも大丈夫です。資料集があると鬼に金棒です。とにかく思想分野を一通りおさえます。

そして問題演習に移ります。思想分野の問題を見てみると、大体は人物名と関連する思想を絡めた問題になっていることが分かります。形としては、「人物名+思想を表す言葉+その説明」という形式になっていることが多いです。この組み合わせがすべて正しい時、その選択肢は正しいということになります。そして、こうした問題は人物名と対応する言葉を覚えてしまうだけで6割くらいは解けてしまいます。例えばソクラテス無知の知孟子性善説、のような感じです。もちろん説明で引っ掛けてくるケースも多々あるため油断はできませんが、学習初期ではまず人物名と単語の組み合わせで選択肢を切ることができるようになると良いと思います。

また、弱点ノートを作ることもお勧めです。間違った選択肢には、違う部分が必ずあります。そこを見抜くことができればその選択肢を切ることができます。そのポイントをまとめたノートを作ることで、1問から効果的に学習をすることができます。問題演習の際には、正解以外のすべての選択肢を根拠づけて切ることができるようになるまで繰り返していった方が良いと思います。

世界史の勉強法

基本的に思想と同じように行えばよいと思います。世界史の場合は教科書を頭から学習すると時代が行ったり来たりするため、資料集で歴史全体のどの部分を学習しているのかを把握することが重要だと思います。

山川 詳説世界史図録

山川 詳説世界史図録

 

こんな資料集があると学習の助けになると思います。世界史も学習の初期段階ではセンター試験対策の参考書でおおよその流れを確認するのがお勧めです。

はじめる世界史 要点&演習[改訂版]

はじめる世界史 要点&演習[改訂版]

 

参考までに、世界史の知識がまったくなかった私はこの参考書を使いました。Z会の参考書ばかり挙げていて申し訳ないのですが、大学受験でお世話になったので、公務員試験の勉強でも多く使っていました。レベルが合えば何でもよいと思います。一通り読み終えたら、問題演習に移ります。倫理の場合でも言えることですが、この時点で知識が定着していなくても構いません。問題を解いていく中で定着させていきましょう。

世界史の問題は他の公務員試験でも出題があるため、豊富に過去問があります。国家総合職に限らず100題程度まとまった問題集を使って繰り返し解いていきましょう。解き方は思想の場合と同様で、選択肢をすべて根拠づけて切れるようになるまで繰り返します。その際ポイントをまとめたノートを作ることも同じです。このように問題を解いていくと、あの戦いまた出てきた、というようなことが起きます。したがいまして、学習が進めば進むほど、学習は効率化していくと思います。のべ500の選択肢を間違えなくなれば、安定して点を取れるようになります。

日本史に関しても同様のやり方で通用すると思います。時間に余裕のある方や予備知識のある方は対策しても良いと思います。地理についてはあまり力にはなれませんが、国家総合職の一般知識がセンターレベルであることを鑑みると、センター試験用の入門書と地図帳から問題演習に移ればよいのではないかと思います。